硬くなった筋肉で圧迫されている血管、神経が存在する場合、痛み、シビレといったいろいろな症状が現れてきます。ストレッチを行い、硬くなった筋肉をほぐすことで、血液、リンパ液の流れを改善し、神経の正常な機能を取り戻します。ストレッチを続けると柔軟性が高まり、肩や腰もラクになります。また、転倒などによるケガの予防、疲労回復などのコンディション全般も整えます。
血液循環の改善
「ストレッチング後の血流量はストレッチする時間に比例し多くなる」という実験結果が出ています。血流量が多くなれば、筋弛緩に必要なアデノシン三リン酸(ATP)の生成が活発に行われ、筋肉にかかる負担を軽減できます。また、血流量増大で発痛物質(水素イオン、カリウムイオン、アセチルコリン、ヒスタミン、キニン、セロトニン等)の生成を抑制する効果もあり、疼痛緩和につながります。また、血液循環環境の改善により、代謝効率もアップし、結果的に免疫力が上がり未然に病気の予防にもつながります。
姿勢改善
猫背などの不良姿勢の背景には、硬い筋肉と弱い筋肉の存在があります。猫背では、胸の前にある大胸筋が硬くなり、肩が前へカールして左右の肩甲骨が背骨から離れます。(肩甲骨の外転)
また、肩甲骨を背骨に引き寄せる内転を担う菱形筋は、パソコン作業、スマホ等の操作が増えることにより、弱くなりやすく猫背が固定されやすい状況です。
猫背を改善・予防するためには、以下に示すストレッチや筋力トレーニングも必要となります。
・大胸筋、前鋸筋など肩甲骨関連筋のストレッチ(胸郭部の柔軟性確保)→呼吸もしやすくなる。
・腰部、骨盤、大腿部のストレッチ(骨盤、腰椎の傾き調整)→下肢左右差の調整も可能。
・頭部、頚部のストレッチ(頸椎の傾き調整)→ストレートネック改善効果もあり。
・菱形筋、脊柱起立筋などの背筋群の筋力トレーニング
病気予防
ストレッチを続けることで動脈硬化の予防にも効果があります。動脈硬化は、動脈が硬く狭くなり血液が詰まりやすい状態です。この環境が続くと心臓病や脳卒中のリスクも高まります。
まず、ストレッチは血圧を下げる作用があります。筋肉が硬いと血管が圧迫され血圧が上がりやすくなります。ストレッチで筋肉が弛緩すると、血管が拡張して血圧が下がり、動脈硬化のリスクが下がります。また、高血糖も動脈硬化を亢進させますが、ストレッチをすることで血糖値が下がるとの報告もあるようです。
さらに、股関節などの下半身の柔軟性がでてくると一歩一歩の歩幅が広がって、運動効率が改善され日常生活動作が増加します。結果、体脂肪が燃焼しやすく動脈硬化の原因となる肥満も回避できます。
心身のリラクゼーション効果
肩周り、首周りの筋肉の緊張が緩和されることにより、頭部への血流量が増加します。すると、頭部への酸素供給量も増加し、集中力・思考力・記憶力のアップにつながります。